糖質制限したら、こうなった

糖尿予防のための糖質制限実践ブログ

噂のバターコーヒーは、朝の糖質欲を抑えるのに最適

バターコーヒーをご存知でしょうか?

食欲をコントロールできる飲み物として、最近、糖質制限者やダイエッターの間で流行っているドリンクです。

コーヒーにバターと油を加えるだけというシンプルなものですが、試しに作って飲んでみたところ、これが実に良い感じ。朝の軽い糖質欲がほとんどなくなりました。

実際に作って飲んでみたものを紹介します。

そもそもバターコーヒーとは?

実食の前に、軽くバターコーヒーの説明をば。

発端は、IT起業家によるこの本です。

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

著者のデイブ・アスプリー氏は、自分の体を実験台にしつつ、30万ドル以上をかけて、低カロリー食・ゾーンダイエット・アトキンスダイエット・純粋菜食などなど、世界中のダイエットを研究し尽くします。

お金持ちだけに、自宅に脳電図を置いて、自分でストレスデータを採取してしまうほどの熱狂ぶり。そんなハードコアな研究の甲斐あって、ついに彼はダイエットに成功。140kgの体重を大幅に減らし、ついでに副鼻腔炎や咽頭炎などの持病も消えて健康体になりました。

バターコーヒーは、そんな超健康オタクによるパワードリンクで、本書の目玉となっています。毎朝これを飲むと昼まで食欲が消えて、プチ断食しやすくなるとのこと。いわゆる朝食抜き系ダイエット、一日二食療法的な発想に近いです。

糖質制限と”最強の食事”の違い

デスプリー氏の方法は、食事療法として実質的に糖質制限に近いところもありますが、フォーカスしている部分が違います。

例えば、血糖を司るインシュリンよりも食欲を司るレプチンの方をコントロールの対象として重視する点、カビ毒等を避けるために食材の質に徹底してこだわる点などが、単純な糖質制限との違いです。

少量の炭水化物を夜に摂取すること、週一回炭水化物多めの食事を摂ることなど、適当なタイミングでの糖質摂取は、推奨している部分もあります(もちろん、過剰摂取はご法度)。

強引にまとめると、低糖質&高脂肪食推奨・アンチ反栄養素・プチ断食・食事タイミング重視、といった食思想です。

バターコーヒー(準完全版)を試してみた

では、実食(実飲?)です。

まずは、できるだけ本書のレシピに近いバージョンから。

用意したものは、

  • ドトールのドリップコーヒー(1袋)
  • ハーフグラスフェッドのAOC無塩バター(大さじ1杯・14g)
  • 日清オイリオのMCTオイル(大さじ1杯・14g)

基本これらを混ぜ合わせるだけです。

オリジナル版だと、ブレンダ―やハンドミキサーを使って泡立てたりと少しややこしいのですが、僕の場合、もっと簡単に作りたいため、バターを適当に湯煎して完全に溶かした上で、後はコーヒーとMCTオイルを加えて混ぜるだけにしています。

ただし、重要なのが食材の品質。

本書の基本思想の一つに、体にとって有害な栄養素(反栄養素)をなるべく避けるべし、というものがあります。なので、本書の発想に合わせると、品質には可能な限りこだわらねばなりません。

例えば、コーヒーは、カビ毒にさらされやすい食品の一つです。よって、インスタントでなく個装袋に入ったドリップタイプを使用します。銘柄はドトールの品質に対する過剰なこだわりを信じて、ドトールで購入。

▲ドトールの個装パック。近所のコンビニ、スーパー、ドラッグストアにも置いてある可能性大。

バターは、穀物で育った牛のバター(グレインフェッド)ではなく、牧草で育った牛のもの(グラスフェッド)を強く推しています。飼料用に使われる穀物には、カビ毒が多いからだそうです。今回は純粋なグラスフェッドバターがすぐに入手できそうになかったため、半分グラス・半分グレインのバターで妥協することに。

▲Amazonでは入荷待ち多し。今回は妥協しましたが、本当はこっちが欲しかった。。

さらに、重要なのが油です。大半の植物油は加工過程で溶剤を使うため、ヘルシーでないとのこと。著者は、MCT(中鎖脂肪酸)オイルやココナッツオイルを推奨しています。

日清 MCTオイル 180g

日清 MCTオイル 180g

▲MCTオイル。100%中鎖脂肪酸油。近所のスーパーでは残念ながら見かけない。

気になる味の方は、”おいしい生薬”と言ったところ。高級バターとMCTオイルの風味と、コーヒーの酸味とが溶け合って、独特な健康ドリンクに仕上がっています。

機能面では、朝これ一杯飲むだけで、本書にある通り、昼までお腹が空かなくなります。

僕の場合、以前から朝食抜き派ではありましたが、午前中のちょっとしたチョコレート欲に悩まされていました。朝どうしてもエネルギーが欲しい時は、つい欲望に負けてチョコバー系の菓子に手を出していました。

家に備蓄があればエリスリトール系チョコに頼り、外出先でもソイジョイのチョコ味など可能な限り低糖のものを選んでいましたが、それらが無い場合は、うっかりスニッカーズとかキットカットを食べてしまっていたわけです。。

しかし、このバターコーヒーのおかけで、それに悩まされることがなくなりました。朝これを飲むと、それ以上何かを食べたくなくなります。実際に何かを少し食べても、食欲がそれほど続きません。油分のせいか、お腹に何かを入れたいと思わなくなるのです。

バターコーヒー(格安版)を試してみた

続いて、格安版も試しに作って飲んでみました。

完全版の問題点は、品質のこだわりが強過ぎるため入手しづらいことと、IT起業家ではない庶民にとってはお値段が高いこと。

近所のスーパーやコンビニで手に入り、手頃な値段で買え、それでいて朝の食欲を抑える機能を満たした、お手軽バターコーヒーです。

用意したものは、

  • 格安ドリップコーヒー
  • 雪印北海道バター(有塩)
  • 日清オイリオのリセッタ(中鎖脂肪酸約7%入り食用油)

いずれも近所のスーパー&コンビニで入手。

上の完全版のコストは1杯約320円(配送料込・税抜)と家で作る割にはそこそこ値が張りましたが、この格安版は1杯約66円(税抜)と、ざっと1/5のお値段です。

ただ残念なことに、味の方はがっかりでした。薬っぽい感じは完全版と似てはいますが、例えるなら、こちらは思い切り”マズイ薬”です。エリスリトールを入れて、味を調えないと飲めないレベルになります。(逆に言えば、エリスリトールを入れれば、ごまかせます。)

原因を探るため、完全版のものと材料を入れ替えて色々試してみたところ、どうやら犯人はオイルでした。

油は同じ日清オイリオのものを使っていますが、一方は100%MCT油、もう一方はMCT含有量約7%の食用油です。油が安物だと、折角のコーヒーの味もバターの味もマスクされて、風味を失ってしまうようでした。これでは、高いコーヒーやバターを使っても、少なくとも味に関しては意味がなくなります。

コーヒーも個装分かれしたものでなく状態が悪くなりやすいものであったため、日に日に味が落ちていくようでしたし、バターも無塩でなく有塩を使ったために、これらが味に影響した可能性もありそうです。

一方、食欲を減退させるという面では、一応機能します。ただし、安い油を直接大量摂取したせいか、僕の場合、少し気持ち悪くなりました。安い油を使うと、悪い意味で食欲抑制効果が強まってしまいます。

大量摂取でお腹がゆるくなる可能性があるのは、100%MCTオイルの場合も同じですが、いずれも分量には注意したいところ。少しずつ量を増やしていくのが良いようです。

最もコストパフォーマンスの良いバターコーヒーは?

コーヒー・バター・オイルを重要度順に並べると、オイル>コーヒー>バターの順序が、僕の評価です。

MCTオイルは高価ですが、安物は使わない方が無難です。中鎖脂肪酸の割合は減りますが、もう少し安価なココナッツオイルも著者は推しています。

MCTオイルもココナッツオイルも、普通のスーパーやコンビニでは入手しづらく、通常の食用油と比べてずっと高価ではあります。が、油に関しては妥協しない方が良いです。

コーヒーは好みで良いと思います。ただ、保存状態が悪いと、酸化したりカビやすくなるため、インスタントでなく個装分けされたドリップタイプがお勧めです。

バターは、著者のように品質にこだわるならグラスフェッドですが、入手しづらいのが難点です。味は少し落ちますが、食欲を抑えるという機能面では、どこでも買える雪印バターでも体感的に変わりません。

日清MCTオイル450g大瓶(78円/大さじ1)+安めの無塩バター(約40円/大さじ1)+個装ドリップコーヒー(約50円)の組み合わせが、費用を元の半分近くの1杯170円程度に抑えられ、食欲抑制効果も十分あり、コストパフォーマンスとして最適かなと思います。

バターコーヒー、ぜひお試し下さい!

▲大瓶大量買いなら、上の小瓶よりグラムあたりで、かなりお安く。

▲近所のスーパーなら、セールでAmazonより安い場合あり。

モンカフェ バラエティセブン 45杯分

モンカフェ バラエティセブン 45杯分

▲コンビニでも見かけるモンカフェ。カップに袋を直接浸さないのがGood。